ストリートファッションに身を包んだ Ape が生き生きと闊歩する HAPE PRIME のウェブサイト
本気度はかなり高そうなプロジェクト
今回ご紹介するのは Ape(類人猿)が主役のデジタルファッションをテーマにした企画で、平たく言えば NFT でデジタルデータを販売している HAPE PRIME というプロジェクトのティザーサイトです。
Ape をボディとして、それを様々なファッション・アクセサリーで装飾したデジタルデータが NFT で販売されているという形なのだと思いますが、プロジェクトそのものは現在進行系で活動が続けられている状態で今回のサイト上にもロードマップが示されていますね。
将来的にはいわゆる 3D 空間でアバターとして使えるデータなども提供されるのかもしれないですが、それを連想させるような 3D 表現を用いたウェブサイトになっています。
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本格的な 3D 表現で派手に魅せる
今回のサイトは、過去に当サイトで紹介したこともある制作会社 Dogstudio が実装したサイトのようですね。
毎度のことですが、Dogstudio らしいハイエンドな 3D 表現が盛り込まれていて迫力のある仕上がりとなっています。
見た目に関しては、難しい CG の話はともかく、パッと見ただけでかなりわかりやすく視覚的に訴えかけてくるビジュアルをしていて、ウェブ上の表現としてはかなり尖っていると言っていいのではないでしょうか。
私はファッションにはかなり疎い…… ということもあり、この表現が正確かどうか若干不安もあるのですが、いわゆるストリート系のファッションの猿のようなキャラクターが登場します。
背景が黒系のものの他に、白系、赤系の3種類の容姿が用意されているのですが、それぞれの状態には画面下にあるボタンを押しっぱなしにすることで移行することができます。
ボタンを押している間に空間が歪むようなトランジションエフェクトが発生するようになっていて、比較的よく見かけるような表現ではあるのですが、とてもかっこよく仕上がっています。
スクリーンショットではほとんどわからないと思いますが、シーン全体は微妙に RGB ディストーションが掛かっていることに加え、絶えずノイズによるフィルターが掛かったポストエフェクトが適用されています。
このポストエフェクトの効果により、デジタル感が結構強調されたような雰囲気になっているなと思います。
パーティクルが飛んでいたり、うっすら罫線のようなものが描かれていたり、シーン全体の質感を底上げするために背景などにもかなり気を使っているのが観察してみるとわかりますし、結構手が込んでいますね。
NFT についてはいろんな見方、捉え方、接し方があると思いますし、私はあまり NFT そのものは好意的に捉えていないのでここではあえて詳しくは言及しませんが、少なくともこのプロジェクトによって提供されている各種のイメージ(レンダリングされた画像など)は、いずれもかなり品質が高く CG として見たときに結構興味深いプロジェクトだなと個人的には感じました。
なんと言ったらいいか…… 普通に見てて面白い画像がいっぱいあって、これデザインしているクリエイターさん相当キレる人なんだろうな~ って感じです。
Ape という人間に近い部分がありながら厳密には人間ではないもの、がモチーフになっていることで、より仮想世界で用いられるアバターとしての存在感がいい意味で際立っている感じがあり、とてもおもしろい表現だなと思います。
ストリート系のファッションが好きな人なら、特に刺さるんじゃないですかね…… そういう感じがします。
WebGL 実装として見た場合もレベルが高く、とても興味深い事例だと思います。
ぜひチェックしてみてください。