独自の視点で自分だけの世界を再構築するインタラクティブな WebGL コンテンツ The Female Gaze

doxas : 2022-09-30 12:34:42

いかにも現代的なコンテンツ

今回ご紹介するのは、Meta(旧 Facebook)が提供しているコンテンツ、The Female Gaze です。

WebGL で描かれる 3D シーンにインタラクティブに干渉しながら、過去の名画をユーザー独自の視点で再構築し直す、というのがコンセプトのようです。

ちょっと私が正確に意味を読み取れてるか不安なのですが、要は女性蔑視的な、男性主体な社会のなかで描かれてきた名画の中の女性を、現代的な視点であらためて定義し直してみよう、みたいなことだと思います。

インターフェースに工夫が凝らされており、そういう面でも参考になる点が多そうです。

リンク:

The Female Gaze

プリセットもいくつか用意されている

今回のサイトでは、最終的な目標は「独自に構築したシーンのスクリーンショットを撮影してシェアしよう」という感じに方向付けられています。

全体的に WebGL を中心としたかなりリッチな演出や表現が見受けられ、イントロの演出も音声が読み上げられるなど凝った作りです。

WebGL コンテンツが主軸に置かれているものの、ストーリー性と言いますか、このサイトのテーマやコンセプトをかなりしっかり演出として見せようという意図が垣間見えます。

実際に 3D シーンをエディットできる状態になると、元となった絵画 Young Girl Preparing Chantarelles をそのまま復元したような空間が描かれます。

作者は Peter Ilsted というデンマークの画家さんで、1892 年に描かれたものみたいですね。

この 3D シーンでは、視点はもとより立ち位置(つまりカメラの位置)を変化させることができ、自由なアングルでシーンを撮影することができます。

また、女性の姿勢や表情を変化させることもできるようになっていて、まったく元の絵画とは別の世界観を構築することもできます。

個人的に驚きだったのが、光源を自由に調整できるインターフェースの実装です。

光源の位置、向き、色、彩度や強さなど、かなり細かく調整することができ、かつ 3D ツールを使い慣れていない人にも操作できるように、いろいろ工夫されている感じがします。

こういうインターフェースには一概に1つの正解は無いと思いますが、かなりがんばって使いやすさを考慮して実装されている感じがします。

画面の左下からプリセットのパターンを表示したりすることもできる他、すでにシェアされている作例を見たりすることもできるので、自分でいろいろカスタムする以外に作品をただただ眺めるような楽しみ方もできると思います。

こういったコンテンツはテーマから考えてもあまり PC や、あるいは 3D ツールに慣れていないユーザー層がターゲットだと思うので、そのあたりの UI/UX の設計にはかなりいろんな難しさがありそうですよね。

WebGL の実装としてもいろんな工夫が凝らされており、参考にできる点がいろいろあると思います。

ぜひチェックしてみてください。

リンク:

The Female Gaze

share

follow us in feedly

search

search

monthly

sponsor

social