
雰囲気満点のアブストラクトな WebGL 実装が目を引く音楽をテーマにしたメタバース構想 ELYNXIR
まだまだ可能性を探り続けている
今回ご紹介するのは、音楽をテーマにした「Music Metaverse」を構想する ELYNXIR というプロジェクトのウェブサイトです。
なんか最近こんなんばっかり紹介している気がするな……
プロジェクトの中身については眉唾と言いますか言及してもしょうがない気がするので、そのあたりはいつものように触れないこととして WebGL 実装について重点的に見ていきます。
リンク:
ノイズを上手に活用したアブストラクトな表現
今回のサイトでは具体的になにか特定の物体が出てくるという感じではなく、最初から最後まで抽象的な表現に終始しています。
音楽がテーマのメタバース構想ということもあり、もしかしたらサウンドデータの波形的なものをイメージして、ノイズを活用した波形(にも見えるような)オブジェクトを描画しているのかもしれません。
とは言え世界観的にはどこか宇宙を想像させるような感じもあり、一言で表現するなら派手寄りのアブストラクトな表現、という感じかもしれません。
サイトのデザインもどこか近未来 SF っぽい雰囲気があり、かなりビジュアル偏向なウェブサイトと言えると思います。
スクロールすることでシーンが次々と遷移していき、一定量スクロールするたびに短いメッセージが文字で表示されます。
またメッセージが表示されるタイミングでは、サウンドが有効になっていれば電子音声(ロボットがしゃべっているような声)のナレーションが流れるので、そういった部分もなんとも言えない近未来的な雰囲気を演出するのに一役買っていると思いました。
スクロール操作をしていくと、まるで異次元空間に作られた道の上を進んでいくかのような感じで、どんどん風景が変化していきます。
宇宙っぽい感じのところだけでなく、光が強くあふれる空間や、流体表現っぽい演出なんかも出てきます。
このあたりは見せ方が非常に多彩で、それぞれ CG 的には行っていることはかなり違うタイプのものがいくつかありますね。
全体に共通しているのは「ただただ派手」ということだと思います……
なんかどういうふうに紹介しても悪口みたいになってしまってすごく心苦しいのですが、よく言えばすごくキャッチーな感じで思わず視線を向けてしまうような演出をしているとも言えますし、悪く言えばただ演出盛り盛りにしているだけ…… という感じにも言えると思います。
ほんとこの手のプロジェクトは立派なペーパーとか用意していても(それをじっくり読んでみたとしても)絵に描いた餅感がどうしても強くて、言うのは簡単だがそれ本当にできるんですかみたいな感情を拭い去ることが私自身はできません。
WebGL の演出もすごく派手で凝っていてかっこいいのですが、びっくりするほど具体性がないんですよね……
暗号通貨のバブルのときもそうだったのですが、真面目に人類の未来を思ってやっているプロジェクトと、ただの金儲けのためのハリボテプロジェクト、それらを見分けるのは困難というか不可能だと思います。
あくまでも技術的に参考にできるかもしれない事例の1つと考えると、今回のサイトは演出を上手に行うヒントが多く見つかる、WebGL 実装の優良な参考事例サイトだと言えると思います。
ぜひチェックしてみてください。