水彩絵の具がスッと流れて広がるようなインタラクションが心地よい Little Red Riding Hood がすごい!
Lusion の実験作は毎回すごい
今回ご紹介するのは、当サイトでも何度もご紹介しているクリエイティブスタジオ Lusion に関連したコンテンツです。
Lusion では、自社のスタッフが実験や研究に一定の業務時間を投資してよいという制度があり、そこで作られた作品は実験作として公開されます。今回の作品も、どうやらそういった実験作の1つのようです。
今回のサイトでは、AI がひとつのテーマとなっており、Midjourney や Stable Diffusion を活用したイラストの生成や、ChatGPT によるテキストの生成などが行われているようです。
※事前にそれらで生成したリソースが使われている、という意味です
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ストーリー仕立てのちょっとしたミニゲーム
今回のサイトは一応ミニゲームという建付けになっていて、一部、ユーザーがキャラクターを操作するような場面も出てきます。
ただ、ゲームのボリュームや内容はそこまで多くはないので、通しでプレイして10~15分くらいあれば十分全体像が把握できます。
大雑把に言えば、一枚絵を背景に配置したストーリーを語るシーンと、ユーザーがキャラクターを操作するモードとが行き来しながら進行していくような感じですね。
一枚絵が背景に置かれるシーンでは、カーソルを動かすことでエフェクトが発生します。
この一枚絵が背景にある状態でのエフェクト、まるで絵の具がサッと広がっていくような感じの表現で、非常に心地よいですね。
もともとモノクロだった部分がカーソルの動きに合わせてカラフルに彩られていく様子は、ユーザーが没入感を持って体験に入っていける効果的なインタラクションだなと感じました。
キャプチャした静止画では伝わらないかと思いますが、勢いよくカーソルが動いた場合は画像が歪んだように変形する効果も加わるので、かなり爽快なさわり心地に仕上がっていると思います。
背景に表示されるイラストは全部 AI が生成したものなんだと思うのですが、もしかしたらナレーションしている音声とかも AI が生成したものなのかもしれませんね。
物語が進行していくと、世界を真横から見たような 2D のビューに切り替わる場面が出てきます。
ここはもう完全にゲーム風になっていて、カーソルキーや、あるいはマウスでもキャラクターが操作できます。
基本的には左右に動くだけのシンプルな行動しか行うことはできませんし、ストーリーも分岐のない一本道なのであまり迷ったりすることもないと思います。
場面転換時のエフェクトもかっこいい。
Lusion の作ったデモ作品ということで、レンズフレアのようなエフェクトが常に掛かっていたり、シーン遷移のエフェクトが非常に凝ったものになっていたりと、かなり細かいところまでビジュアルには抜かりがありません。
AI をウェブの体験にどう落とし込むか、どう活用していくのか、みたいなことの実験なのだと思うのですが美しいイラストや自然な読み上げ音声なんかは、使い方次第でかなり有用だなということを感じさせてくれます。
シェーダを利用したエフェクトなんかは人力というか、クリエイターが絵作り・実装を行っているのだろうとは思いますが、いい意味でいろいろ考えさせられる事例だなと思いました。
ぜひチェックしてみてください。