ダイナミックかつ多元的にビジュアルが変化! リニューアルされた PARTY のウェブサイト
白と黒を基調としたデザイン
今回ご紹介するのは、クリエイティブラボ PARTY のウェブサイトです。
設立から 12 周年を記念してリニューアルということのようなのですが、今回のサイトでは、彼ら自身のことをスタジオともラボとも表現していないので、どう紹介すればよいのか迷います……
いわゆるテクノロジーの力を活用して、クリエイティブなデザイン・開発を行っている組織という認識ですが、その印象に見事にマッチした大胆に状態が変化していくウェブサイトは、非常に見応えのある内容に仕上がっています。
リンク:
スクロールするたびに変化するシーン
今回のサイトは、一見すると白と黒を基調にしたシンプルなデザインです。
そのシンプルな潔さは、ある種、紙に印刷されたコンテンツを想起させるもののようにも感じます。
一方で、実際にサイトに行ってコンテンツを触ってみると、それはまるで違ったもののように感じられます。あくまでも個人的な感想になってしまいますが、まるで映像作品を見ているかのような、そんな感触を覚えるウェブサイトだと思います。
ページをスクロールしていくと、途中で細かなドットが集まって、ノイズ模様を描き出しているブロック状のインターフェースが出てきます。
静止画で見ても伝わりにくいかもしれませんが、ノイズの模様は絶えず変化していて、どこか有機的な印象を感じるビジュアルです。
スクロール操作を続けて行っていくと、それぞれのブロックにタイトルの文字が浮かび上がり、これが4つのセクションに別れたコンテンツの一部であることが徐々にわかってきます。
さらにスクロール操作を行って1つのセクションにフォーカスが当たると、ぐっと空間が奥に広がるような演出があり、これまで平面であったものが突如立体的な構造を持つ空間へと変化します。
小さなスクリーンショット画像で見ても、空間が広がっているような感じがうまく伝わらないかもしれないですね……
実際に動いている様子をその目で見ていると、空間がグッと広がる瞬間がしっかり目視できると思います。
そしてコンテンツの変化はこの段階からまださらに先があり、広がった空間のなかにカメラが吸い込まれるように移動する場面も出てきます。
平面から立体に次元が拡張する表現、さらにその立体的な空間に自分自身が包まれているかのような没入感のある演出など、すごく完成度高く仕上がっているなと思います。
ここでは WebGL で実装されている部分に注目して紹介してきましたが、WebGL が使われているところの以外の実装もかなり丁寧にしっかりと作り込まれており、レベルの高いウェブサイトだと感じました。
十数年前に WebGL が登場し、近年ではライブラリの成熟とハードウェアの進化が重なり、3D 的な表現を行うことそのものの敷居はグッと下がりました。
一方で、3D 的な表現を効果的にウェブに取り入れることは実際かなり力量を必要とすることだと思いますし、それができるデザイナーやデベロッパーは稀有な存在だと個人的には感じます。
今回のサイトは隅から隅まで隙なく作り込まれており、全体としてとても高い完成度に仕上がっています。
ぜひチェックしてみてください。