シンプルな 3D モデルをさまざまな形でうまく使いまわして多彩な表現を実現した 84-24
皮肉たっぷりに語る Mac への愛
今回ご紹介するのは、84-24 というウェブサイトです。
このハイフンで繋げられた数値の意味は、Macintosh が発売された 1984 年と、今現在を意味する 2024 の下二桁だと思います。
Mac を修理しようとする男がどのように挑み、取り組んだか、それがたっぷりと語られている楽しいコンテンツとなっていて、WebGL の使い方もすごくうまいです。
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1つの 3D モデルでもこれだけやれることがある
今回のサイトでは、Macintosh の筐体の 3D モデルが登場します。
いまでこそ、Mac と言うとシュッとしたスタイリッシュでかっこいいビジュアルをしていますが、やはり最初期の筐体のデザインは(もちろんこれはこれでかっこいいんですが)だいぶ様子が違います。
この筐体の 3D モデルを駆使して、さまざまな表現がなされています。
最初に登場した段階では、筐体のモデルはワイヤーフレームとして描かれます。
背景の色がちょっとくすんだ藁半紙みたいな感じで、なんとも雰囲気がありますし、掲載されている画像や動画も時代を感じさせるものがあります。
一定以上スクロールしていくと、文章としての段落が終わると同時にセクションが切り替わるのですが、このタイミングで背景の色の境界線と一緒に、3D シーンにも変化が表れます。
この異なるマテリアルが境界線を挟んで両方見えている表現、シンプルですがめちゃくちゃかっこいいですよね。
サイト全体のコンテンツの量、そしてそれら文章と連動した背景色の変化や 3D モデルの変化など、本当にバリエーションが豊かですごいです。
Mac を触ったことがあるひとなら、あるいはその時代にこれらの端末に触れていたひとならなおのこと、思わず懐かしい気持ちになるようなコンテンツがたっぷりと用意されています。
スクリーンショットこそ撮りませんでしたが、筐体の外側だけでなく、中身についても言及するような内容があったりしますので、機械いじりが好きな方は単純に読み物としても楽しめるのではないでしょうか。
今回のサイトはなにか特定の販促などのために作られたものではなく、個人的な取り組みを上手に記録してまとめたようなサイトなのだと思うのですが、すごくセンスがよいですよね。
わたし自身は、残念ながらこれらの古いデバイスに触れた経験はほとんどないのですが、現代にそれを蘇らせようと思ったらいろんな苦労があるんだなということが、今回のサイトを見ているだけでも想像できます。
WebGL の実装としてはあまりトリッキーな技術を使っているわけではないのですが、工夫が凝らされた演出が多くすごく見ごたえのある内容に仕上がっていると思います。
ぜひチェックしてみてください。