あまりにもシンプル過ぎる!? それゆえに尖った感性を感じさせる不思議なウェブサイト
それは手抜きなのか、デザインなのか
今回ご紹介するのは、とってもシンプルな、WebGL 実装を行っているウェブサイトです。
なんといってもこのサイトの最大の特徴は、シンプルすぎることです。そのシンプルさが、逆にこのサイトの個性なのでしょうか。
HTML のソースを見ても、このサイトがどこの国にある組織のものなのか、判然としません。しかし、かろうじてソースファイルのほうには英語でコメントがあります。
恐らく、デザインを手掛ける企業のサイトなのだと思いますが……いろんな意味で不思議なサイトです。
直球すぎる名前とシンプルなデザイン
ウェブサイトに訪れると、まず最初に目に飛び込んでくるのは真っ白なシーンを背景に、ワイヤーフレームで頂点がランダムに配置された三次元空間です。
これだけを見ると、いったいなんのサイトなんだか、まったくわかりません。
リンク文字もなければ、アイコンもありません。
ただただ、白と、黒いライン、それだけが静かにシーンを構築しています。
しばらく待っていると、画面の下のほうからピンク色をした鉱石のような、宝石のような、エッジラインの利いたオブジェクトが浮き上がってきます。
同時に、組織の名称を思わせる「Design Inc」という名前と、ひとつのメールアドレスが現れます。
この組織名の部分はどうやら SVG で作られているみたいで、アニメーションしながら徐々に浮かび上がるようにして出てきます。
しかし、シーン内に登場するのは、これで全てです。他には、なにもありません。
シーンは静かに、ゆっくりと回転するようにしてレンダリングされています。マウスでドラッグ操作すれば、シーン全体が回転するようにして動きますが、それだけです。
WebGL を使った表現としては、まあシンプルなほうではあります。しかし、コンテンツとしてこれだけシンプルに、WebGL のデモだけを置いてあるサイトというのは珍しいなと思いました。
しかし、彼らの素性がわかるものは、なにひとつサイトには設置されていません。もしや釣りでは? みたいな邪推が脳裏をかすめていきますが、きっとこれは彼らなりの尖ったデザイン、表現なのだと思うことにしましょう。
あまりにも直球勝負な、一風変わったサイトです。
技術的に珍しいものがあるわけではありませんが、表現のひとつとして、参考にしてみてはいかがでしょうか。