iPad Pro の LiDAR を利用して自然環境からデータを採取！ポイントクラウドで可視化した Le Voyage Azarien

doxas : 2021-02-10 13:31:08

ノスタルジックな雰囲気が素敵

今回ご紹介するのは、フランスで活動しているフリーランスのウェブ・フロントエンドの開発者、Joseph Azar さんの作品です。

iPad Pro に搭載されている LiDAR センサーを利用して自然の森の様子をキャプチャ、それを Point cloud として WebGL で描画しています。

自身の周辺にある自然界の様子を写真ではなく立体的なデータとして作品に役立てているという、これまでにあまりなかった新しいタイプのコンテンツだと感じました。

今回の作品では森の中の様子を立体的にキャプチャしたデータを用い、デジタルなんだけどネイチャーとでも言いましょうか……

不思議な作品に仕上げられています。

トップページで最初に表示されるのはポイントクラウドだけなのですが、コンテンツがスタートすると音声も同時に再生されます。

ちょっとわかりにくいですが、画面の下のほうにシークバーのように時系列で文字が並んでいるのが見えるでしょうか？

どうやらこのとき再生されている音声は作者である Joseph Azar ご自身の声みたいですね。

残念ながら、フランス語なので私にはまったく内容がわかりませんでしたが、ちょっとしたストーリー仕立てになっているみたいです。

また、この音声付きのストーリーモードの他にも、インタラクティブモードが同時に用意されており、画面右上のメニューからモードを切り替えることができます。

インタラクティブモードでは、鹿が登場するようになりより自然界を強くイメージさせるようなテイストになります。

いくつかのポイントクラウド・データが用意されていて、それを切り替えながらじっくり楽しめるようになっていますね。

大きめの樹木にフォーカスしたようなシーンがあったかと思うと、より広いエリアを俯瞰してキャプチャしたようなシーンもあり、結構見た目の変化が大きいです。

点によって描かれる世界ですが、思いのほか表情がいろいろあってなかなかおもしろいです。

シーンの切り替わり時にはモーフィングアニメーションも。

今現在も続くコロナウィルス感染症の影響で、世界的に生活環境が大きく変化しましたよね。それに伴って、自分のこれまでの人生や、これから先のことをあらためて見つめ直したという人も多いかと思います。

今回の作品からは、なんか自然と人間の共生……というと大げさですが、作者さんの感情や想いみたいなものが感じられる気がしました。