名古屋にある愛知芸術文化センターで行われる大学卒展および大学院修了展のウェブサイト
板ポリゴンで見せる楽しい雰囲気
今回ご紹介するのは、国内の WebGL 事例として珍しいジャンルになるのかなと思いますが、大学の研究科を主体にした、大学卒展・大学院修了展のイベント告知サイトです。
サイト全体の雰囲気が非常にポップな感じで、とても楽しげに仕上がっていうところがまずなんとも素晴らしいのですが、そのページのトップ部分に、WebGL で作られたデモが置かれています。
「造形」をテーマにした様々なイラストを使った演出になっていて、とても面白いです。
2 月 14 日より開催のイベント
今回ご紹介するのは、名古屋造形大学と、大学院の造形研究科が共同で開催するイベントで、「第24回」あるとおりで結構歴史のあるイベントみたいですね。
アニメやイラストなどはもとより、デザインや陶芸など、幅広く造形や美術に関することを日々学んだり研究したりしている学生さんたちの、様々な思いが詰め込まれたイベントなのかなと思います。
今回のサイトには WebGL 以外の部分にもいろいろな工夫が凝らされていて見応え十分。
トップ部分にある WebGL デモも、あまり見ないタイプの演出がされており、面白いです。
紙吹雪のようなものが画面全体を舞い散るように動いており、その下には一枚の紙に描かれたイラストのような、様々な学生さんのイラストがたくさん置かれています。
ひとつひとつのイラストが独立して動くようになっていて、回転したりちょっと飛び跳ねたりと、絶えず動いています。
それぞれのイラストを見てみると、真剣な表情のものや、いかにも楽しげな表情のものなど、いろいろとありますね。
ページが表示された直後は俯瞰的な視点になっていますが、しばらく見ていると、カメラが彼らの間に滑り込むようにして潜っていき、近いところからイラストを眺めることができます。
CG 的な視点でいうと、このような一枚のポリゴンに絵を貼り付けたような描画を行うときには、透明度の扱いが難しい場合が多いですね。
今回のデモでは、画面に描画されているほぼ全てのオブジェクトが透明度を持っていると思われますが、そのあたりが破綻無く描かれているのが見事ですね。
カメラの位置を元にしてソートしてから描画しているのかなと思いますが、そのあたりを違和感なく見せているのは素晴らしいなと思いました。
また、WebGL を使っていないそのほかの部分にも、スクロールしていくとアニメーションしながらキャラクターイラストが出てくる演出などがあり、非常に良くできています。
今回のサイトはイベントの告知サイトだと思うので、イベント終了後には見られなくなってしまう可能性が大きいと思います。
イベントは 2 月 14 日から 19 日までの開催期間になっているようですので、もしお近くにお住まいの方は見に行ってみるのもいいでしょう。
イベントに直接参加することができなくても、今回のサイトを見ているだけでもとても楽しい気持ちになれます。
デジタル分野における表現にもこれだけこだわったサイトを作って出してくるというのが、いかにも造形や美術に関連した学校らしいなと思いました。
ぜひチェックしてみてください。