WebGL をアートへと昇華させた不思議な世界! 人間、あるいは自分自身の内面に目を向ける My Inner Wolf
どう説明したらいいものか……ちょっと迷う
今回ご紹介するのは、WebGL を利用したアート作品 My Inner Wolf です。
なにか製品やプロダクトを広告・販促したりするためのサイトではなく、ウェブ上で体験できる一種のアート作品なのだと思います。
ちょっと詳細までは私の英語の読解力ではわからなかったのですが、人間の内面に棲んでいる「オオカミ」を作品を通じて浮き彫りにする、というようなものなのかな……
以下のリンクを踏む場合は、今回のサイトの性質上ちょっとグロテスクとまではいかないのですが、少し強烈な画像とかが出てくる可能性もあるので、そういうのが苦手な方はちょっと注意かもしれません。(記事内では極力そういう場面ではないシーンをキャプチャしました)
リンク:
自分だけのバージョンを作ることもできる
今回の作品、ウェブ上に写真をアップロードする仕組みと組み合わせて実装されていて、その時点(ウェブサイトをユーザーが見ているその時点)で「過去にこの作品の閲覧者からアップロードされた画像」が作品内に登場するようになっているみたいです。
特に何か、事前に画像の内容をチェックするような機構が備わっているようにも見えないので、そういう意味で「悪意のあるユーザーがショッキングな画像をアップロードしてしまう」ことがおそらく可能なため、そういうのが苦手という方はちょっと注意かもしれませんね。
私が数十分間ぼんやり眺めていた感じでは、少なくとも流血しているような写真とかは無かったですが、作品の内容的に「目や口の部分だけを画像から切り抜いてテクスチャにしてる」みたいなのは結構あるので、その点は注意してください。
なんとなく……
この上の画像を見てもいろんな意味でヤバそうな作品じゃな……というのが伝わるのではないでしょうか。
ユーザーがアップロードした写真をバラバラに切り取り、それらをコラージュとして組み合わせることで作られた、なんとも言えないカオスな雰囲気のシーンが繰り返し流れます。
アニメーションはループするようになっていて、初期状態で表示される食卓のようなシーンに一定時間で戻ってくるようになっているのですが、この食卓のシーンも毎回画像が変化するので……
一度ループして戻ってきたら雰囲気が全然違うものになっていたり、ということが起こります。
そして、この作品の特異な点は、スマートフォンを使ってこのサイトにアクセスしている場合は、その場でスクリーンショットや、カメラで撮影した画像を作品内に持ち込めるという点です。
おそらくは「その体験までを含めた部分がこの作品」なのだと思います。
3D シーンとして描かれる様々なオブジェクトに対して、自分で写真を撮影して割り当てていく作業は、なんとなく背筋にゾワゾワくるような、心の内面に潜り込んでいくような感覚を確かに抱かせますね……
たとえば、以下の画像は実際にスマートフォンでアクセスしたときの様子なのですがテーブルクロス部分に写真を撮影して割り当ててね! みたいな感じでメッセージが出てきて、カメラが起動するようになっています。
こんな感じで次々撮影していくと、作品のなかに実際に写真が埋め込まれていくわけですね……
考えたひとすごいなこれ……
テーブルクロス部分に、その瞬間に撮影した画像がテクスチャとして貼り付けられているのがわかるかな?
今回の作品は、アート的な側面が強い作品ということもあって、他の一般的な WebGL を利用した作例とはちょっと意味合いが違いますね。
たまに、こういうのあるんだよな……
なんかカオスな世界を可視化する系のやつですね。
でもこういう作品はこれはこれで確かに強烈に、WebGL の利用方法の可能性を感じさせる部分もあって、ウェブブラウザという誰もが身近なアプリケーションを通じて、インタラクティブに表現の世界に干渉できるというのは本当に素晴らしいことだなと思います。
若干閲覧注意な部分もあるので、そのあたりは自己責任でお願いします。ただ、カオス系のデモやアート作品が好きな人なら、結構刺さる作品ではあると思います。
気になる方はチェックしてみてください。