こんなときだからこそアートやカルチャーに触れたいあなたに…… SHUTDOWN.gallery の取り組みがステキ
自宅が展覧会の会場に
今回ご紹介するのは、SHUTDOWN.gallery というウェブサイトです。
こちらのサイトでは、アート作品としての写真・絵画・イラストが WebGL で作られた空間に展示され、それらを自由に歩き回りながら閲覧できるようになっています。
アート作品はそれぞれ、壁に掛けられていたり、あるいは天井から吊るされたりしているのですが、空間としての質感もそれなりに丁寧に作り込まれており見ごたえがありますね。
WebGL 作品としてだけでなく、単純にその取り組みとして興味深い事例じゃないかなと思います。
リンク:
週替りで作品が楽しめる
今回のサイトは、Patrik Hübner さんが主導しているもののようです。
コロナウィルス感染症の影響が世界的に広がる中、自宅にいながらに様々なアート作品と触れ合える機会を提供したい、ということが出発点になってるのかなと思います。
作品は毎週入れ替わる予定になっているようで、この記事を執筆している時点で展示されている作品は、みなさんが実際にサイトに訪れたときには既に過去の展示作になっているかもしれません。
ありきたりな言い方になってしまいますが、まず取り組みとして非常に面白いですし、背景にある想いも含めて本当に素晴らしいウェブサイトだと思います。
トップページ部分では、この記事のトップ画像にあるように画面の左側半分に白い背景の About ページのような領域があります。
ここに、この取り組みの概要や関連するリンクなどが記載されています。
一方、画面の右側には、絶えず WebGL のレンダリング結果が描かれています。この WebGL の領域を一度クリックすると、その時点からフルスクリーンモードに切り替わり、マウス操作がそのまま視点の操作に強制的に変更されます。
いわゆる FPS ゲームのように、視点を動かしながら自由に空間の中を移動できるようになるかんじですね。
やや薄暗い、ちょっとオシャレなアトリエというかオフィスと言うか……
抽象的な雰囲気の空間が舞台になっています。
陰影の付き方などが結構自然な風合いに作ってあるので、なかなかリアルに空間が演出できているのではないでしょうか。
作品の多くは、ほとんど静止画がそのまま 3D 空間に静的に配置されているような感じなのですが、なかには映像的な表現がなされていたりする部分もあります。
たとえば以下の画像なんかをよく見ると、ブルームがが掛かっているのがわかるでしょうか?
場合により、ポストエフェクトなども用いながらアート作品を美しく展示しています。
現在は、感染症の不安が世界各地で大きな影を落としている状況で、おそらく日本よりも、国や地域によってはアートやカルチャーを求める声が大きく上がっているところもあるんじゃないかなと想像します。
そういう時勢にあってこのような WebGL 作品が生み出されることは、ある意味当然のことなのかもしれません。
とは言っても、それを思いつくことと実際に公開できることの間には大きな壁があるとも感じます。
今後も週ごとに作品が次々展示されていくのだろうと思いますので、個人的にも、定期的に見に行ってみようかなと感じました。
非常に素晴らしいサイトだと思います。ぜひチェックしてみてください。