より多くの人に気軽に楽しんでもらうためのグラフィック盆栽! TAKAMATSU BONSAI のウェブサイトがおもしろい!
地方活性化の取り組みの1つ
今回ご紹介するのは、香川県、高松市で行われている地方活性化事業の1つに関連したウェブサイト、TAKAMATSU BONSAI です。
なんでも高松市は日本有数の盆栽の街なのだそうで、盆栽を知らないひとや、盆栽目的で高松を訪れたわけではないという方々にも、その魅力を知ってもらおうと様々な企画を行っているみたいです。
今回のサイトでは、そんな盆栽の魅力を 2D でうまく表現した「グラフィック盆栽」を、さらに立体的なビューで一風変わった手触りに仕上げた興味深いグラフィックスを楽しむことができます。
リンク:
平面と立体のいいとこ取りな表現が見事
今回のサイトでは、白い背景にグラフィック盆栽を構成する「黒と緑」というシンプルな配色で、サイト全体のデザインが組み上げられています。
一見するとかなり平面的な「あえて情報量を削れるだけ削った」ような見た目をしているのですが、だからといって実際にサイトを閲覧しているときの手触りとしてはけして物足りない感じにはなっていません。
それはひとえに、WebGL を使った部分的な立体表現であったり、マウスカーソルのホバーなどに応じて発生する、インタラクティブな演出であったり、それらが組み合わさったときの相乗効果なのでしょうね。
そのバランス感がとても見事だなと感じました。
これらのグラフィック盆栽は、モバイル端末などからオリジナルの投稿をできたりもするみたいなんですが……
サイトに出ているものは、高松市に実際に存在する商店などと紐付いているみたいで、グラフィック盆栽をクリックしてやると、簡単な地図、あるいはメッセージなども表示されます。
また、画面の右下のほうにミニマップのようなものが描かれているかと思うのですが……
そのさらに下に並んでいるアイコン付きのリンクのようなものをクリックしてやると、ビューのスタイルを変更することもできます。
ビューのスタイルを変更すると、より立体感を直接感じられるような、斜め上から見下ろしているようなビューに切り替わります。
カーソルをホバーさせてやるとグラフィック盆栽を構成するパーツが浮き上がるように動くのですが、この動きもなんだか面白いですね。
あえてパースの掛からない平行投影で描いていることもあって、単なる 3D シーンではなく、あえて非現実、あるいは非日常的と言ってもいいかもしれないですが、このサイト(あるいは企画)特有の独特な世界観をしっかり表現できていると思います。
今回のサイトは、CREATIVE STUDIO UNIEL ltd.(株式会社ユニエル) さんが制作されたものだそうです。
本当に個人的な意見を書いてしまうのですが、3D の世界を描画するときに「あえて平行投影を選択する」というのは、それなりに 3DCG に対する理解がないとできないことだと思います。
特にウェブデザインの世界における 3D ってまだまだ未開拓な部分が多いというか、3D であることの意味や意図をきちんと理解した上でデザインや実装を行うことができるのって本当にごく限られた制作者だけだと思います。(ほんとに個人の意見ですけど……)
今回のサイトは一見すると見た目もシンプルで簡単そうに見えますが、いろいろそういった 3D としての表現ということに思いを馳せながら見てみると、様々な工夫や想いが込められていることが感じられるのではないでしょうか。
ぜひチェックしてみてください。