いくつかの表現をブラウザ上で体験できるようにした Marina Abramović 監修の WebGL 作品 Traces

doxas : 2021-11-24 14:03:01

ややショッキングな内容も含むためご注意

今回ご紹介するのは、Marina Abramović というアーティストが監修した WebGL 作品です。

この Marina Abramović というアーティスト、社会や政治に対するメッセージ性の強いアートや自己表現をされる方のようで、自身が命を失ってもおかしくないようなパフォーマンスを行うことなどから結構有名らしいです……

今回のサイトは、そんな彼女が監修したいくつかの作品が WebGL で表現されているのですが、ちょっとショッキングな内容の写真が出てきたりもするので、そのあたりちょっと苦手な方は注意が必要かもしれません。

※たとえば他人に拳銃を向けている白黒写真とかが一部あったりします

リンク:

Marina Abramović presents Traces, a digital time capsule for future generations

視野を極端に狭めたような表現が独特

今回のサイトは、先にも書いたようにちょっとメッセージ性の強い表現があったりするのでやや注意なんですが、それを差し引いてもさらに、過激で変わったパフォーマンスで有名なアーティストの方のサイトらしい、なんか独特な空気感があります。

不気味、というのとも違うのですが……

なんというか、人間の感情を意図的に刺激するような表現が多い気がしますね。

トップページからボタンを押してコンテンツをスタートすると、イントロの動画が自動再生されたあと、暗闇のような空間に5つのコンテンツが並びます。

ユーザーの周囲を取り囲むような感じで、円陣みたいな感じの配置です。

イントロの演出がアニメーション付きで再生されるので、ユーザーは、カメラの周囲に円を描くようにコンテンツが並んでいることは自然と認識できると思うのですが……

実際には、カメラには正面にあるカレントな1つだけが映り、画面に表示された状態になります(この上の画像のような感じ)。

このとき、画面の外側になればなるほど大きく画像が引き伸ばされたような、まるで視野の狭い状態、あるいはレンズ越しに世界を見ているかのような状態になり、これがなんとも言えない閉塞感というか……

あるいは没入感というほうが正しいかもしれないですが、グッと1つの存在を注視するような感覚に襲われます。

実際には、マウスを使ってドラッグ操作などを行えば周囲を見渡すことはできるので、なにか閉じ込められているという感じではないのですが……

この暗闇のなかで視野が狭まるような表現は、なんとも言えない不安を見るものにあたえるというか、心の深いところを静かに刺激されているかのような、不思議な感覚になる演出だなと思いました。

各コンテンツを選択すると、まず最初に各コンテンツごとのイントロのメッセージが画面に表示されたあと、それぞれのテーマに沿った WebGL 表現が出てきます。

3D 的なジオメトリを描画するものだけでなく、写真を深度マップで変形させる疑似立体表現なども見受けられますね。

私自身は、このサイトで紹介されている Marina Abramović さんというアーティストは知らなかったですし、なにかそのアーティストが訴えいている社会問題や政治の問題、主義主張に傾倒するわけでもないのですが……

とは言え、なんかこう…… 妙に心がざわつくような表現というか……

あまり気持ちよくはないこの感じは、自身に起こった結果だけを見ても、やっぱりメッセージ性が強いってこういうことなのかな~とはぼんやりですが感じました。

完全に素人な表現で恐縮ですが、誤解を恐れずに言えば「よくわからない」んですよね。

なんかこういう WebGL の使い方も、やっぱりそれはそれで1つの可能性というか、WebGL の活用の仕方としてはアリなのかなというようにも感じます。

興味のある方はチェックしてみてください。

リンク:

Marina Abramović presents Traces, a digital time capsule for future generations

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