過去の万博会場を WebGL を使ってジオラマ風に再現した European Community at Expo 58 がおもしろい
とにかく丁寧な作り込みがすごい
今回ご紹介するのは、過去の万博をウェブブラウザ上で再現したという興味深いプロジェクト、European Community at Expo 58 です。
ちょっと調べてみた感じでは、1958 年に行われた万博を資料をもとに復元したという内容のようで、当時の時代背景を踏まえつつ見てみるとかなり興味深いコンテンツじゃないかなと思います。
WebGL 実装としての作り込みも丁寧かつボリュームたっぷりで、非常に見応えがあります。
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あえてハリボテで描かれる登場人物たち
今回のサイトでは、過去の万博の様子をバーチャルツアーで巡っていくという体裁が取られています。
過去の、それこそ65年も前の万博の様子を資料などをもとに再現しているため、建物や登場する人物たちの服装などもかなり時代を感じるものとなっています。
サイト内は主にスクロール操作を使って順路を巡っていくというインターフェースになっています。
スクリーンショットではちょっと伝わりにくいかもしれませんが、ポストエフェクトなどもしっかりと実装されており、3D シーンの完成度はすごく高いですね。
登場する 3D オブジェクトの種類も、その構造としての複雑さも申し分なく、とても見ごたえのある 3D のビジュアルが次々に出てきます。
ナレーションを読み上げる音声なども用意されていて、すごく丁寧な実装だと感じます。
建物などに視線がフォーカスしたタイミングでは、ノイズとヴィネットを組み合わせたようなエフェクトが発生するなど、視覚効果がすごく凝っています。
サイトに入った直後は屋外から始まりますが、メニューからは様々な建物の中に入ることも可能となっており、とにかくどの 3D シーンもすごくボリュームがあってすごいです。
カメラワークもすごく工夫されていますし、置かれているオブジェクトが透明なガラスであれば、反射などもしっかりと実装されています。
これだけ大量のオブジェクトが描画されていると考えると全体的に動作やロードもどちらかというと軽快なほうに分類できる気がしますし、完成度が高いです。
ジオラマのなかを巡っているかのようにユーザーに見せるためなのか、人物などがすべてビルボードで描かれているのが面白いですね。
単にフォトリアルにして、まるで現実世界のような質感にするというのではなく、あくまでも過去の万博の展示物を見ているかのようなそんな味付けになっているのが本当にすごいです。
ボリューム満点で資料としての価値も高い、そんなコンテンツだと感じました。
ぜひチェックしてみてください。